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映画「晴天の霹靂」素敵な魔術師たちの奇術に癒されますよ。

映画「晴天の霹靂」素敵な魔術師たちの奇術に癒されますよ。

ようこそ。Avenir.infをご覧いただきましてありがとうございます。
キサラギ@kisaragi_Virです。
先日公開されたばかりの劇団ひとりさんが初めて監督を手がけた「晴天の霹靂」を観てきました。96分と少し短い時間の上映だったのですが、そんなことは微塵も感じない余韻もたっぷりの良い映画でしたよ。ではではどうぞ。 映画『青天の霹靂』| 公式サイト

ざっくりとあらすじ。

主人公の轟晴夫は売れないマジシャン。人生になんの楽しさも見いだせないまま職場のマジックバーでくすぶっています。住んでいるのは古びた狭いアパート。後輩にも追い抜かれ、自分が何のために生きているのか心の底から分からなくなってしまったとき、何年も音信不通だった父がホームレスとして死んでいることを警察から伝えられます。
父からは母親は晴夫を捨てて逃げたということを幼いころから聞いていましたし、その父も河川敷のゴミくずみたいなブルーシートの残骸の中で死んでしまったことを知ってみじめな自分の人生を振り返り失意のどん底で絶望していると、突然一条の稲妻に打たれて気絶してしまいます。 しばらくして目が覚めると、そこには見覚えのない風景が。新聞には「昭和48年」の文字。
しばらくさまよううちに、自分がタイムスリップしてしまっていることを知ります。最初こそもとの時代に帰ろうとしますが、そこには自分の未練が何も残っていないことを思い出してこの時代で生きていくことを決意するのですが、そこには自分が生まれる前の若き日の父、轟正太郎と母、花村悦子の姿がありました。 飛び込みで浅草の演芸場のマジシャンとして働き始めた晴夫と、同じく売れないマジシャンで破天荒な生き方しかできない父、正太郎。そして初めてその姿を目にする母、悦子。奇妙な仲間関係として共に過ごしていくうちに、決して語られることがなかったひとつの家族愛のカタチが浮かび上がってくるのです…

心はきっと通じる。人はどこからでもやり直せる。

晴夫を売れないマジシャンかもしれないけれど、才能がないわけじゃありません。ただ人生に疲れてそれを開花させることに興味を無くしてしまっています。それが若き日の父とたまたま同じステージでマジックショーを繰り返すうちに「魅せる」演技に艶が増していきます。いや、もともと持っていたポテンシャルを取り戻していっているんだと思います。
作中では幼き日の晴夫少年を描くことはありませんけど、きっとどんな境遇でもマジシャンの誇りを捨てない父の背中を見て育ったんじゃないかと想像させられます。コインを使った指先のトレーニングで緊張している時に集中しようとするシーンがあるのですが、お互いに意識せずに同じことをしているんですよね。そういうのってキライだったら絶対に遺伝しないんじゃないかと。
つまり正太郎の思いっていうのは不器用なりに晴夫少年に伝わっていたんじゃないでしょうか。 ただ、正太郎がその不器用さゆえにうまく伝えられなかったことが晴夫の成長にやがて影を落としていくことになったのでしょう。それがこの「タイムスリップ」という奇妙な体験を通じて一枚一枚、ヴェールを剥がすように家族の絆の真実が姿を見せるところ、そして初めてみる母、悦子のこれから生まれてくる晴夫に対する思いとその先に待ち受ける運命。ここがこの映画の面白さだと思います。

配役のことなど。

晴天の霹靂 主演の大泉洋さん。いいですね。僕は最近の「探偵はBARにいる」シリーズも好きでしたからこういうシリアスでもありちょっと笑いもあり、といったキャスティングはストライクゾーンでした。その上にマジックの練習までノースタントでされたというからすごいですよね。これからもいろいろな顔を見せてくださる役者さんだと思います。 母、悦子役の柴崎コウさん。映画では久しぶりに見た気がします。多分前は「容疑者Xの献身」だったかなあ。相変わらずお美しい。笑顔がいいです。ビンタもいいです。もっと打ってください。 父、正太郎役、そして監督でもある劇団ひとりさん。少し屈折した男の役が本当に良く似合っています。途中で見せる芸人根性みたいな部分もあって、ちょっと現実側に戻されそうになりますけどw。良き夫たらんとしながらもなかなか思うようには生きられない、でもひたむきなマジシャン(芸人?)役を好演されておりました。 そしてこの映画、舞台となった当時の浅草を実際にロケ地で作ってしまった、というのはすごいですね。最初僕は事前に何の情報も入れずに観にいきましたから、昔の町並みは結構CGでなんとかするんじゃないかと思っていたんですけど、ものすごいリアルなんですw。あとから調べたら長野県上田にある街にそっくりと浅草園芸場まわりを作ってしまった、というから驚きです。 浅草演芸場 あとは音楽でしょうか。挿入歌にMr.Children、って。それは泣きますよ。実はこれも映画を観に行くまではiTunesで買わないようにしようって思っていたんですけど、つい買ってヘビロテしてしまいましたw。「放たれる」ですね。言うまでもなく素晴らしいです。

オススメ度は…

大泉洋 ★★★★★、星いつつ。素晴らしい。後半はかなり泣かされました。これが劇団ひとりさんにとって初めての監督作品というのですから才能というのは怖いですね。これからも更に良い映画を撮ってくださることを期待しています。多少、ハナシがベタなことはベタなんですけどそのぶん演者の方の感情がストレートに伝わってきて心の琴線に触れるものがあります。 ネタバレになってしまうので書きませんけど、マジックのシーンの最後の部分、本当に観せ方がうまい。あのシーンにもっていくまでの布石があって、全ての思いはそこに集束するんです。ちょっとだけキザな演出かもしれないですけどマジシャンの映画にはふさわしいと思います。 素敵な奇術師たちが織りなすタイムスリップムービー。楽しんでみてください。 それでは今日のこのくらいで。 お読みいただきましてありがとうございました。

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