I have a dream ! 夢について今更ながら考えたこと。
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キサラギ@kisaragi_Virです。
「I have a dream」私には夢がある。
かの有名なマーチン・ルーサー・キング牧師が1963年8月28日、ワシントンD.C.のリンカーン記念堂の前で行った演説に繰り返し出てくる言葉です。この演説は黒人への人種差別の撤廃を簡潔な言葉で訴えた世界で最も有名な演説の一つとされています。今でもYou tubeなどで検索をすれば当時の白黒テレビの画像と共にキング牧師の言葉に沸き立つ市民の姿の映像を観ることができます。今日はそんな「夢」のはなしです。
photo credit: symphony of love via photopin cc
なぜ、急にキング牧師の言葉を引いたかというと昨日観ていたブロネクのなかで盛んにこの「夢」という言葉と共に有名な演説の下りが出てきたからなのですが、改めて演説の内容を反復するよい機会となりました。以前に見たのは記憶が定かではないほど前ですから内容も曖昧ではあったのですが、かえってそれがもう一度新鮮な気持ちで映像を観ることができました。
正直、学校で勉強をしていた時は「キング牧師と公民権運動」といった感じのざっくりとした内容でしか学んでいませんでしたから、この演説の内容までは詳しく解説があったわけではありません。(あっても聞いていなかった、といった可能性があることは否定しませんけどねw。)
そして、学生時代の僕はその時にこの演説の解説を聞いても多分、僕は今ひとつピンときていないのではないかと思います。それはこれからの未来に無限の可能性がある学生時代の僕が持つ「夢」の感覚と30代後半に差し掛かった男が行き着いた演説で語った「夢」の感覚はかけ離れていると思うからです。
「夢の大きさ」と「夢までの距離」
「大きな夢を持て」とは子供の頃に誰しも大人から言われる言葉かもしれません。「大きい夢」を持つ子供の方が健やかに健全に育ってくれると願う親の気持ちがそういう言葉になるわけですが、大きい夢ほど達成までの距離は果てしなく遠くなっていきます。それを子供から大人になるまで地道に積み上げていって達成できる子というのはたぶん少数派じゃないかなあ。などと僕は勘ぐってしまいます。
幼少期の夢はわりと単純ですが美しく希望に満ちています。「海外で活躍できるサッカー選手」「プロの野球選手」「パティシエ/お菓子屋さん」「アイドルになりたい。」どれも魅力的な将来です。しかし成功しようとするとなかなかに難しいものが多い気も致します。
それが思春期を過ぎて自分のやりたい事が変わってきたり、学業などの成績から選べる道が決まってくる。家族のあり方やお金の問題。そういった子供の時の力ではどうにもならない「運命」で「夢」のカタチが良くも悪くも変わっていくのが人生じゃないかと思います。
ですからここから働き始めてしばらくするくらいまでの夢のカタチは、一度、短期的な将来を見据えた「小さい夢」に変わりやすくなりるのではないかと。この時期の夢は「安定して食べて行ける仕事先」だったり「今の自分の才能を伸ばせる進学生活」だったりと比較的ゴールまでの距離が短いものになりますね。(どうも小さい夢と書くと語弊がありそうなのですが短いスパンで達成される夢、と解釈して下さいw。)
大人になってから追う夢。
そういった紆余曲折を経て人は大人になっていくのでしょう。ですが大人になればなるほど今度は「夢」ではなく「現実」を見るようになってしまいがちです。それまで味わってきた苦労の分だけ人生の味は苦くなってあの甘美な「夢」の味を忘れてしまうのでしょうか。
いいえ。それはそうではなくて、もう一度、等身大の自分が描ける「大きな夢」を持つべき時期に来たと考えるべきだと僕は思います。子供の頃にはなかった決断力や社会との繋がり、そして自分自身に培ってきた力。信頼して頼れる仲間。他にもいろいろあると思います。そういった力でできる「夢のビジョン」を大きく持ってそこにゆっくりと進んでいけばよいのではないかと。そう信じています。
とはいうものの僕自身、人にあーだこーだと言える立派な人生を送っているわけでもありません。大義ある夢を掲げて生きているかというとそういう難しいことができる器用な人間でもありません。正直な話、ここまで書いてきたことは半分僕自身のことであって、自戒の念で書いている部分が大きいくらいです。
We cannot walk alone.
(私たちは一人では歩けない。)
And as we walk, we must make the pledge that we shall always march ahead.
(そして、歩くからには前進あるのみだと心に誓わねばならない。)
We cannot turn back.
(引き返すことはできないのですから。)
キング牧師が理想を込めて叫んだ「 I have a dream !」。そのくらい強い思いを込められる夢を持てる大人になりたいと。そう思う今日この頃なのです。
きっとこのエントリーを僕がこの先、何年かして読むことがあったら「なんて青い理屈を書いているんだろうなあ。」と呆れるんじゃないかと想像しているのですけど、それも含めてそんな日が来るのを楽しみにしています。
え。僕の夢!? ええ。いずれ機会があればまたお話する場を作りますね。
とまあ、今日はこのくらいで。
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