憧れのレンズを手にするために。大きな決断をしました。
ようこそ。Scriptaをご覧いただきましてありがとうございます。
キサラギ@kisaragi_Virです。
やったことは、例え失敗しても20年後には、笑い話にできる。しかし、やらなかったことは20年後には、後悔するだけだ。
マーク・トウェイン
カメラを趣味とする人種の人々にとって、現在話題になりやすいのはフルサイズのミラーレス機のことだったりツァイスのハイエンドカメラのことだったりするのだと思います。僕はオリンパス勢なので割と関係ないかなあ、と思っていました。つい先月までは。
最近は仕事柄あちこちを転々とするので、持ち運びの都合上マイクロフォーサーズの小さいボディで幅広い画角を確保できることはやはり大きなメリットですし、防水防塵耐寒の場所と問わないハイエンド機であるOM-D EM1 MK2はとても素晴らしいカメラだと思います。
ではなぜ今、このような記事を書いているのか。それは僕の中でひとつ、転換期だと思えるタイミングがやってきたこと。つまりオリンパスから鞍替えをすることを決意させるきっかけがいくつかありました。今回はその経緯を書いていきます。
よりスマートに動きたい。
いきなりですがOM-D EM1 MK2の大三元レンズは他のメーカーに比べて軽いとはいえ複数本を常備して移動するのは僕には荷が重かったようで、長時間の行動は体力的に厳しいものがあります。日頃からの体力作りも大事かとは思いますが、撮影の移動がしんどい、という感覚になるのは避けたいのです。
しかもカメラだけならなんとかなるかも知れませんが旅先にもガジェット類が手放せない人種ですので、必然的にリュックの重さは相当なものになります。
新しいリュックを買おうかとカバン屋さんで見積もっているときにいま使っているリュックを店員さんに渡したら「うっ…」と油断した声が聞こえるくらいに重いときがあったりするくらいの重量感です。
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仮想のイメージで全体的な装備の重さを作ってもらって背負ってみたのですが活動限界までの時間が相当短い印象でした。まあ、全部乗せしなきゃいいとも思うのですがどうせ買うなら一通り装備したいし、重いからっていう理由で望遠を敬遠するようになっては本末転倒です。
正直、望遠の大三元まで揃えるつもりでいたのですが、途中から「体力的に無理。」と内心思い始めていましたし、その心の声を無視してシステムを構築するのは近い将来どこかで破綻するはずです。
レンズの質を落として軽量化する、ボディサイズをより小さいものに考え直す。いくつかプランを考えてはみたのですが、基本的に写真の質を落とす方向に向かっていてなんとも釈然とせずにおりました。
ここまではまだミラーレス維持を前提とした方向性の問題だと考えていました。次にいきます。
フィルムカメラの高騰が驚きの勢いで加速している。
これは僕の完全な誤算です。デジタル関連ばかり気にしていたせいか、最近のフィルムカメラの高騰を全く想像しておりませんでした。僕が席をおいているBloggers Tea Partyの皆様のなかでフィルム回帰の動きをしていた方々の記事で気がついたのですが、なぜにこんなに価格が高騰しているんだ。と思えるカメラがなんとも多いこと。
いや、円高が続いた時期に安く感じた時期があったのか、フィルム衰退のニュースが流れたあたりで相場が叩き売りみたいな時期があったか。いずれにしても昔は順当な価格で買えたものが、とんでもない高騰をしているわけです。CONTAXやLEICAあたりは完全に足元をみられています。
一説には新興国の富裕層にも高級カメラが流れている現状があり、絶対数の決まっているクラシックカメラは市場から少なくなっているために値段が上がっているとかいう話もありますけど、それに便乗している部分もあるのではないかと勘ぐっているぐらいに全体的に高止まり傾向ですね。
それに一時は無くなるのではないかとまで言われた銀塩フィルムですが、最近の「写ルンです」ブームもあり全く無くなる空気がなくなってしまいました。若い世代に再認識されて売れ始めているのだから世の流れはわからないものです。
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更に言えばあくまで「検討中」ではありますが富士フィルムは白黒フィルムの再生産も案として上がっているくらいです。種類こそ多くはありませんがその独特の味わいはデジタルでは出せないもの。カメラファンなら一度は通るべき道だと考えます。
そのうえでここが大事ですが、いにしえから伝わる名玉や珍品、いわゆるオールドレンズはひとつの資産です。良いものを買っておけばフィルムでもデジタルでもずっと使えます。それが価格高騰の流れで買いにくくなるのはちょっと困る。いや、だいぶ困る。
もちろん、価格面に関してはある程度の部分までは価値、として考えます。良いものは高くて当然なのです。良いから高いのです。ただし不必要な高騰は良くないものまで高くなる。グレードの低い状態のオールドレンズまで驚きのプライスになるのは納得し難いのです。
僕がいつかは買っておきたかったレンズが「ああ、ちゃんと前から買っておけば…」という状況になるのだけは避けたい。いま打てる対策をしていくことこそ肝要なのです。
いつかは買いたい、と思っていたレンズ。そのうち買えばいいじゃ遅いのかも。早めに手を打つ必要が…。
撮影の軸足を変えるために。
鉄道の世界には「スイッチバック」という言葉があります。普通の方法では上がれない勾配の急な斜面を登る際に、列車が前進と後退を繰り返しながら少しずつ、つづら折りに斜面を登っていく手法のことなのですが、今回僕がやりたいのはこの「スイッチバック」です。
一旦オールドレンズが使いやすい環境を作って、そこで満足するかどうかを一回試したい。つまりオールドレンズ方面へのバック。もしもそこで満足できないレベルなら、そのオールドレンズを有効に活用できるボディを再度検討する。レンズを軸にしてボディのスイッチをはかろうと考えました。
35mm換算のレンズを買うのであれば換算値の影響が大きいマイクロフォーサーズのボディはかなり条件が悪いです。ボディを残す選択もなくはないのですが、その選択はかなり不自然になります。ですからその場合は使いたいレンズに見合ったボディを新しく考える方が自然です。センサーサイズ的にはSONYのαや富士のXあたりがオールドカメラには相性の良いボディと言えるでしょう。
既存のシステムでなんとかしようと考えないほうが選択肢は広いものです。
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一回「上がって」おきたい。
ご存知の通り、カメラ沼は非常に広く深いために沈み方のパターンもさまざまにありますが、どこをもってゴールとするか。自分にとって至高の逸品は決めておいたほうが良いのではないかと思います。僕は前々から「この組み合わせの装備は絶対買う!」と心に決めていたものがあります。つまり自分の中のカメラスゴロクの「上がり」です。
理想のオールドレンズを手に入れておきたい。と思ったいま、このタイミングならこのスゴロクは一回クリアするのが正解だと考えました。正直デジイチはいつでも買うことができるけど、僕の目標の組み合わせはこの先どうなるんだかわからない状況です。
到達点が見えていて、あとちょっと頑張れば手がとどくところまで見えています。しかしながらこの先もフィルムカメラの高騰が続くか、あるいはマイクロフォーサーズの人気に陰りが出てくる場合は到達点が遠のく状況です。だから普段は石橋を叩いて渡らない僕にしては大きな博打を打つことにしました。
ここで勝負に出ます。上がったことがどう自分に変化を与えるかが楽しみです。
さて。次はどこへ行こうか。
今、この記事を書いている時間がそのシステムを切り替えている最中。必要なものを注文して、不必要なものを査定しています。何に変えたかはまた新しく記事を書くつもりでいますが、これでようやく色々と吹っ切れた部分があります。旅に出る時の装備を一新してよりコンパクトに、フットワークをあげることができます。前ほど万能選手じゃないけど、いい味を出してくれるヤツを相棒にしました。
とりあえずしばらくは慣らし運転をして ある程度クセを掴んでから11月に予定されている、たけさんぽさんの東京でのフォトウォークイベントに参加することが最初の大きな目標になりそうです。現地で変な失敗をしないようにしっかりと練習をしなくては。
っと。最後に。ずっと核心の部分を書いていませんでしたが、僕は果たして何を買ったのか。「カメラライフの上がり」に持ちたいメーカーのボディとレンズを買いました。状態の良いものを長いこと粘って狙っていましたからかなりの持久戦をやっていましたので、結果としてどちらもかなり満足のいくものが手に入りました。
また追って記事を書きますので今回はレンズの写真だけ載っけておきますね。ノーヒントですが簡単すぎるかも…。目的はまさにこのレンズです。そしてこのレンズにふさわしいボディも一緒に買いました。今年一番のお買い物になりそうです。
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