2018-08-23

Nikon Zシリーズはミラーレスカメラの麒麟児になれるか。

ようこそ。Scriptaをご覧いただきましてありがとうございます。
キサラギ@kisaragi_Virです。

関東勢百万も候へ、男は一人もいなく候
真田幸村

かねてよりティーザー広告で話題になっていたNikonのフルサイズミラーレスカメラが本日発表になり、世間の注目を集めています。これから発売されることで具体的な評価は出ると思うのですが、まずはNikonが新しい時代に向けて舵を切ったということが大事なポイントですね。

Nikonはここまで耐え続けてきた。

これまでにもNikonがミラーレスに挑戦したことがあるのは多くの人の記憶にもあるかと思います。Nikon 1 Vシリーズ。大衆機として作られたそれは短い寿命で撤退を余儀なくされました。単にNikonブランドの力だけでは売れなかった。当時はSONYPanasonicOLYMPUSFujiあたりが圧倒的にミラーレス機としては上質なものを作っていました。

元々ミラーレス勢は一眼レフ機を出したところでNikonやCanonの牙城を崩すことはできないわけですから気合の入り方が違います。当時のNikonにしてもこの数年でここまで大きく市場がミラーレス寄りに傾いていくと予想していたのでしょうか。僕が分水嶺になったと思うのはSONYがα7を発売したあたりではないかと思います。

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元々ミノルタベースの技術から一眼レフ市場に攻勢をかけてきたSONYがミラーレスにシフトしたのはα9のシリーズあたりから。さらにそこから持ち前のセンサー技術とボディサイズのコンパクト化に成功したのがα7です。一眼レフからミラーレスに早い段階で切り替えてきたことが功を奏してSONYは多くのカメラファンを獲得することになります。

家電屋のカメラ。というだけで当時は好まれなかった風潮もあったなか、フルサイズセンサー搭載のαは時代を一歩先に進めました。虎の子のツァイスという高級レンズ群が使えるのも相当に強いです。同様にLeicaのレンズが使えるPanasonic、持ち前の画像エンジンによる描写に定評のあるFuji、防塵防滴、手ブレ補正に強いOLYMPUS、といった具合にユーザーは好きなミラーレスカメラを選ぶ時代になりました。

一眼レフはプロ向けの時代になりつつある。

では一眼レフは時代遅れなのか、というとそれはそれで違うとは思います。やはりファインダーを覗いた時の視認性の良さ、大型のボディサイズにはなるものの圧倒的なバッテリー寿命、ダイヤル系の操作の快適性。そのあたりというのは大型カメラならではの使いやすさがあって、簡単にミラーレス至上主義になるものではないのです。

とはいえ、その快適性を必要とするユーザーというのはかなりの上級者が大きなウェイトを占めているのだとも思います。つまり必要とする絶対数が少なくなってきている。プロ向けの機材だけを作っていて経営ができるメーカーなどそうそうありません。ハイエンドユーザーをNikonやCanonがおさえていても、ライトユーザーからミドルユーザーの多くがミラーレスカメラを多用しているのが現状です。

当然、この中間層がレベルアップすることで上級機が売れる→新しいカメラが開発できる、というのが正しい商売のあり方なんですけど、今のNIkonやCanonにこのアプローチは難しくなってきているように思います。フィルムカメラ時代からのシステムを組んでいるユーザーが現状の一眼レフメーカーを支えている、といっても過言ではないでしょう。

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プロが欲しくなるミラーレスをNikonは作った。

先の話に戻ります。無論Nikonもミラーレスに挑戦しなかった訳ではありません。ただ、当時のNikonのカメラファンにリーチしなかった。一眼レフユーザーが使いたい、と思うモデルにまで昇華することがなかったのです。そういった意味で今回発表されたNikonのZシリーズはNikonの本気を見たように思います。

一眼レフベースのデザインを踏襲し、フルサイズセンサーとそれに向けた独自マウントの開発、現行レンズとの互換性、同時発表のレンズ群も上級ユーザーに向けたもの。これまでのミラーレス=ファミリー向けエントリーモデルではなく、培ってきた一眼レフの進化系として再構築された姿はようやくにしてNikonらしいミラーレスカメラを見させていただきました。

これでNikonもミラーレス時代に橋頭堡を築くことができるでしょう。このZ6/Z7が人気を得ることで新たなハイエンドユーザーを獲得することがこの先の成長戦略なのだと思います。現行の最強級ミラーレス、α7Ⅲの対抗馬が現れた形となりSONYも黙って見ていられる状況ではなくなるのではないでしょうか。

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「Z」は乱世を制する麒麟児になれるか?

このあたりの経緯は戦国時代の「大阪夏の陣」のような構図になっているように思えます。莫大な軍資金と難攻不落の大阪城を擁する西軍は「EOS」「D」を旗頭にする一眼レフ勢、対するに東進して新たな都市、江戸を開拓し勢力を広げる東軍は「α」「X」「MTF」のミラーレス勢。この2大勢力が真っ向勝負でぶつかっていると考えたとします。

この難攻不落を謳われた大阪城にも大きく堀が切れている場所があり、そこが弱点がだったと言われております。そこを克服すべく築かれたのが、かの真田幸村によって作られた「真田丸」という大掛かりな出城。神算鬼謀の限りを尽くして攻めくる敵兵を撃退した伝説で有名です。今日、Nikonが発表したのはまさにこの「真田丸」だとするのが僕の持論です。

歴史にIFはありません。史実では真田丸は完全に守り抜いたものの、その後の講話条件として取り壊されることになるのですが、もしもそうならなかったら。歴史は変わっていたのかもしれません。だから新たな希望への存在として僕は今日、Nikonに一騎当千の強者が加わったのではないかと思います。この後、どのように歴史が変わっていくのかをとても楽しみにしています。

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Vシリーズの撤退、高級コンデジの発売中止など、新しい挑戦がうまくいっていないイメージが昨今はありましたが、餅は餅屋。一眼レフ機は堅実に作ってきているなかで今回の挑戦は大きな反響を巻き起こすことが予想できます。

どのカメラメーカーも今、この時期に開発しているものは2020年の東京五輪を念頭に考えられているものと推測しております。日本で開催される最大規模のスポーツの祭典。世界中からメディアやフォトグラファーが集結するイベントです。そのイベントにどれだけ多くのミラーレス機が食い込んで来ることになるのか。時代の転換期がもう、そこまできているのかもしれませんね。

よければまた観てください。それではこのあたりで。

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