2019-04-12

RICOH GRⅢ。スナップショットを楽しくするカメラは進化を続ける。

ご覧いただきましてありがとうございます。
キサラギ@kisaragi_Virです。

成功というものは、その結果ではかるものではなく、それに費やした努力の統計ではかるべきものである。
Thomas Alva Edison

RICOHの「GR」といえばフィルムカメラ時代から続く単焦点コンパクトカメラの金字塔であります。歴代通して28mmの広角レンズと搭載し、高い描写性と極限までコンパクトに作り込んだボディは常にファンを魅了してきました。僕は、というとデジタルになってからのお付き合いなのでGR歴は短いのですが、それでもGRDⅢから使っているのでなんだかんだで今年で約10年。手元にあったりなかったりしましたが、やはりここに帰ってくる。そんな1台です。

去年の暮れに新モデル「GRⅢ」が発表になった際、カメラクラスタ界隈ではちょっとしたお祭りになりました。(GRDⅢは1/1.7型の小型CCDセンサー搭載モデル、GR以降はAPS-Cサイズの大型センサー搭載モデルです。型式的にわかりにくいかもしれませんので書いておきます。)

前のモデルであるGRⅡが発売になったのは2015年のこと。GRは4年に一度進化する、というのが定石ですので2019年に新しいモデルが出るのは必定ではあるのですが、やはり近年のコンパクトデジカメの衰退は「果たして今度はモデルチェンジするのだろうか?」という不安と隣り合わせだったりします。
※今回はRICOHとPENTAXの統合があったので、PENTAXブランドになる不安があったりしました。

ちなみに前モデルのGRⅡはしばらくは併売されるみたいなので、お手頃価格でGRを始めたい方にはこちらもおすすめ。

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スタイルは変えず。大幅に進化した新生GR、誕生。

そんな不安を一蹴するかの如く今年発売になった「GRⅢ」。それは見事にやってくれました。従来の1,620万画素のセンサーを2,432万画素に向上させて、念願の手ブレ補正アンチダスト搭載。正直、GRで手ブレが出るのは修行不足。という認識でいましたから、もしもミスショットを出しても自己責任なのです。手ブレ欲しけりゃ他のメーカーのデジカメを買えばいいんです。とさえ割り切っていた部分もあるのですが、あればあるに越した事はないわけで(笑)ありがたいですね。

従来のモデルまでレンズ内にゴミが入ってしまうとメーカーに清掃修理に出さなければならないジレンマもありましたが、今回のアンチダスト搭載(正式には超音波クリーニング機能です。)によって、そういった煩わしさからも解放されそうです。ここまででも相当にすごい。今までできなかったことをまとめて乗っけてきた感があります。4年間キチンと開発が続いてきた結果なのでしょうね。

近年の一眼レフ機に近い2,432万画素APS-Cサイズのカメラをポケットに入れていつだって持ち運びできる、というのはやはりすごいことだと思います。確かにズームなんてありません。たしかに撮れる画角は決まっています。だけど、決まった画角だけばビシッと決まる。頭の中に撮りたいイメージだけあればもはやファインダーを覗く必要さえない人も多いでしょう。ポケットからサッと取り出してGRを向けるだけなのです。

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思えばかつて、RICOHは「GXR」というマイナーなカメラをリリースしています。GRDⅢと時期を同じくしていますが、「ボディ」と「レンズとセンサー」が別々になっていて、目的に応じたレンズユニットを付け替える、というコンセプトのもと一眼レフ画質のレンズユニット、A12シリーズを作っていたことがありました。

その当時、コンパクトデジカメにAPS-Cセンサーを搭載するアプローチとしてはかなり斬新なものがあって、大型センサーのモデルは28mm F2.5と50mm F2.5マクロ、後はCCDセンサーのズームレンズが数本。2009年当時の話です。色々頑張ってユニット選んでようやくAPS-Cサイズで1,230万画素。GRをふた回りは大きくしたカメラボデイでなんとかそれだったのが10年でここまで変わるんですね。時代を感じるわあ…。

さて。GRの基本的なボディサイズを変えることなく、むしろ従来のGRⅡよりも小さなボディサイズに設計した上での2,430万画素。他のメーカーからも高級機は発売されていますが、ここでモデルチェンジすることによってより尖った性能を見せつけることになりました。もちろんただベタ褒めだけするつもりはないのでそれはこれから。

折り紙付きの高画質と操作性。でもクセは強いよ。

このカメラは性質上、万人向けじゃあありません。GR好きなら誰でも知ってます。自分の好きな画角がわかっていて、撮れる写真がイメージできてこそ初めて好きになれるカメラだと思います。28mmがベースで、35mmと50mmに画像を切り取るクロップはついていますがズームはありません。GRⅢに関してはストロボさえありません。それでいて10万円はする高級コンパクトデジカメです。

誰でも使いやすい万能な性能を求めるなら、おそらくSONYRX100シリーズを買うべきです。ツァイスの高解像ズームレンズ、多彩な撮影モード、 最新モデルならば4K動画対応。一台でかなりの撮影シーンをカバーできるでしょう。費用対効果ならこのシリーズを手にするのが高い満足度を得られることでしょう。

かつて僕も一度、RX100M3を使った時期があります。手持ちの一眼レフを一旦処分して、コンパクト一台で写真を撮るようにしたい、と思うことがあったからなのです。確かにこれはこれでとても便利なカメラです。実に良い写真は撮れますしポケットに入れてどこへでも持っていける大きさなのもベストな選択なのではないかと思えました。それでもRX100のシリーズを買い続ける事はなかったのです。なぜか。

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これはあくまで僕個人の感想となりますが、最終的にはホールディングの差が大きいと思います。GRの方が圧倒的に速写性が強いと感じます。ポケットから片手で取り出して、必要な操作とレリーズするまでの流れがスムーズです。RX100は両手で操作しないと不安なシーンを多く感じました。コンパクトなサイズに多くの性能を搭載する事とのトレードになるとは思いますが、手軽にスナップショットを撮りたいのであればGRに軍配を上げます。(一応、RX100が使いやすくなるグリップは発売されていますので参考までに掲載しておきますね。)

注意すべき点はもうひとつ。最新のGRⅢはバッテリー性能が若干弱くなりました。一回の充電での最大撮影枚数が約200枚。(GR2は320枚です。)実効値ではもう少し少なくなると見積もるべきですから、バシバシ使う方は予備のバッテリーが必須となります。充電器は同梱されていませんから別売りオプションです。ちなみにUSB-Cのコネクタなのでモバイルバッテリーから給電しながら使うこともできるそうです。ちょっと貧弱ですがオプション次第でなんとかなりそうです。

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平成最後に買ったカメラはGRⅢ。令和はこれで撮ります。

さて。色々と書いてきましたが、かくいう僕もGRⅢを購入することとしました。GRDⅢ、GR、GRⅡと続く4台目のGRとなります。発売時期が3月下旬で、ちょうど仕事のドタバタがあって地元にいられず、出張先で予約を入れてもどこで受け取れるのかわからないような状態だったので、迷っているうちにスタートが出遅れてしまいました。

そうなると周りの下馬評が見たくて…。なんていうことをしているうちに購入時期を逃して初回限定モデルを書い損ねそうになっておりましたが、そこは蛇の道は蛇。無理やりブルーリングモデルの在庫をひねり出してみました。(笑)
※初回限定モデル・・・新機種が発売されると限定台数でリングキャップが貰えます。今回は6,000台限定とのこと。

触ってみた感じでいうと、GRⅡよりも横幅が短い分だけ、ボタンの配列が変わっていますが、使いやすさにそれほど影響はなさそうです。GRⅡの時はうっかり露出補正のボタンを押してしまうことがあったのですが、なくなれば押すこともなくなるのでそのへんは少しいいのかも。ADJボタンで補正、と言われればそのうちに慣れるでしょう。

液晶も気持ち見やすいかなあ。タッチパネルになっているも進化点です。どのくらい使うかはちょっとわからないですが。ディスプレイサイズ自体は同じ大きさなんだけど、ボディの厚みが薄くなってデザインとしてはより自然な仕上がりになっています。

新しくなったコントロールダイヤル、初回生産モデルで不具合が出ているものもあるようですが、とりあえず使いやすい。けどへたりやすいリングかもしれないかなあ。前のボタンの方が強度は良かったように思います。全体的に操作感は良好で起動も早くキビキビ動きます。細かいところはありますけど、全体的には大きな不満なく使えそうなカメラですね。

使いにくい、を楽しむ時代がきている今だから。

最後にこれだけ言いたくて。RICOHは1994年にGRの初代、R1をリリースしてからずっとこのシリーズを淡々と作り続けてきました。25年の間にカメラは著しい進化を遂げて今の時代は綺麗に撮れる、が当然のこととなりました。でも近年はそれだけじゃあなくなってきましたよね。

若年層に「写ルンです」が再認識され始めたり、フィルムカメラの人気が再燃し始めてきています。ざっくり分けて世の中にはスマホを含むデジタルカメラで高画質な画像を求める人たちと、ネガ、ポジフィルム特有のアナログ感を求める人たちがいます。前者は画像を正確なデータとして、後者は思い出感、とでも言いましょうか。ファジーな感覚を求めているんじゃあないかと思います。

少し前までは解像力の高い「綺麗に撮れる」需要がメインでしたが、今の時代、Instagramのようなネットに上がってくる写真は実に幅が広いです。みんなが実に色々な機材で写真を撮っています。最新の高級機もあれば懐かしのヴィンテージ機もあります。最終的には一枚のプリントになるのは変わらないんだけど、その過程を様々に楽しむ時代になりました。

僕も去年からLEICAM6 TTL、っていうフィルムカメラを使って写真を撮るようになりました。フィルムって今のご時世、買えば高いし、現像するまで画像は確認できないし、一旦デジタル変換しないとSNSにも上げられない。基本、どこまでも面倒なんです。ただ、この面倒な手順を踏んでいくことが楽しいことなんですよね。

機械任せのオートで簡単に、っていうのも悪くはないけど、自分で頭をひねって色々試して、最後の最後は当日の天気に運を委ねる。そこまでやって思いがけずに良い写真が出たりするとすごく嬉しいわけです。だからヒトクセあるカメラにも愛着が湧くし撮影していても楽しくなります。つまりそういうことで。

「何かしらの縛りがあった方がゲームは面白い」のです。それがフィルムなのか、レンズなのか、はたまたロケーションなのか。やり方はいくらでもあると思いますけど、GRっていうカメラはその答えの一つではないかと。単焦点レンズでどのように世界を切り撮るか。足を使わないと、目線を変えないと、面白い写真にはならないものです。

今回発売されたGRⅢは、そんな挑戦者たちの写真がいまより少しだけ上手に撮れるように。そんな進化を遂げているカメラなんじゃないかと思いつつ。これからどんな写真が撮れるか楽しみにしています。

まあ、今回はこのくらいで。ご覧いただきありがとうございました。

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